※この記事は2022年6月5日に更新されました。
こんにちは。
今回は「はじめてのエフェクター自作でFUZZ(ファズ)を作ってみた」について書きたいと思います。
歪み系エフェクターを探している時に、楽器店の本屋で見かけた 秋間経夫の「初めてのオリジナル・エフェクター&ミニ・アンプ製作」という本が目に止まりました。
パラパラとめくって見るとエフェクターの回路図や電子パーツが紹介されており、はじめは「こんな素人でもできるのだろうか?」と不安ではありましたが、簡単なエフェクターなら作れるのではと思い購入。
今回は、この本の中から自作ファズ「POWER FUZZ」を作った時の体験をまとめておきたいと思います。
<目次>
はじめての自作エフェクターでFUZZ(ファズ)を作ってみた
今回、実際に製作したエフェクター「POWER FUZZ」になります。
一個のツマミのみのシンプルなファズペダルです。
ツマミを右に回すほど、歪みと音量(レベル)が上がってゆく仕様になっています。
LEDは、視認性が良いブルーにしましたが、輝度が強すぎたため、ダイモテープで隠してあります。(ONの部分)
大変だったハンダ付け作業
はじめてエフェクターを製作する上で、大変だったのが電子パーツのハンダ付けでした。
高熱で小さなパーツをハンダで繋げてゆく作業はかなり大変でした。
ハンダ付けは、繊細で忍耐力がいる作業。
はじめは上手く繋ぐことができず、1回は失敗しました。
2回目はなんとか上手く回路を繋ぐことができたので良かったですが、ハンダ付けと電子パーツを繋げる練習をしてから本作業をした方が成功率は上がると思います。
(絶縁のため両面テープで透明プラパンを貼ってあります)
ハンダゴテにはこだわろう
精密なハンダをする上では、ハンダゴテにはこだわった方がいいです。
はじめはなんとなく使えそうなハンダゴテ(写真/上)を買ってきて作業をしていましたが、先が丸いと上手にハンダを溶かすことができませんでした。
しかも、失敗することが多いです。
ハンダゴテは「先が鉛筆のように鋭いもの」白光 半田ゴテ プレスト キャップ付 No.984-01(写真/下)を選んだ方が良いです。
(写真のハンダゴテの先にハンダが付いてしまっていました)
また、半田ゴテは、スイッチで温度調整がきくタイプの方が使いやすいです。
黄色いボタンを押すと熱が一時的に上がります。
寒い冬など気温が低い時やハンダがなかなか溶けにくい時に使うと便利です。
ただし、やけどには注意が必要です。
予め火傷用の薬品クリームを買っておいた方が、万が一の時に慌てなくていいです。
また、ハンダゴテ専用のスタンド(水を含ませるスポンジ付き)はセットであった方がいいです。
水が含んでいないので写真はカピカピ状態ですが、水を含ませれば、すぐ戻ります。
エフェクターを配線しながら組み立てる
道具の準備ができたら、各パーツをハンダ付けしながら配線をして繋げていきます。
参考にしたエフェクター自作本、秋間経夫の「初めてのオリジナル・エフェクター&ミニ・アンプ製作」は、かなりパーツや配線図の間違いが多く、間違いを見つけながら製作しました。(後々、ググって検索し、改訂版PDFをダウンロードしました)
当然、間違いの説明書で作ったので、完成しても音は出ませんでしたが、他のエフェクター配線を参考に試行錯誤してなんとか音が出るように奇跡的に修正しました。
結果、音が出るまで約1ヶ月くらいかかってしまいました。
もし、本を読んで作る方は配線に注意が必要です。
はじめは、じっくり時間をかけて製作した方が、近道かもしれません。
自作ファズ POWER FUZZ+改造する(モディファイ)
この「POWER FUZZ」は電池のみの仕様エフェクターでしたが、使い勝手をよくしたかったので、9Vアダプターでも使えるように、穴を開けて「DCジャック」を独自に取り付けました。
外からみた「9V仕様のDCジャック」です。
内側からみた「DCジャック」です。ここの配線も難しいので細心の注意で取り付けます。
また、音が小さく低音を出したかったので、一部の電解コンデンサー容量を大きいものに変えて、ダイオード(歪みパーツ)の一つをシリコンダイオードに変えました。
これにより、初めの音出しより大分良くなりました。
正確には「POWER FUZZ MOD-1」となります。
このあたりの改造は、9Vアダプターをつける自作エフェクターを製作していれば、応用でできるようになります。
自作ファズ POWER FUZZのサウンド感想
かなり苦労して作った自作エフェクターのファズ。
音が出た時は感動ものでしたが、音が想像してたよりもかなり「ブチブチ」のファズでした。
パーツを良いもので作ったためかギターの原音はキレイに出るところは気に入りましたが、何か弾いいても「ブチブチ…」と音がすぐ切れてしまいます。
言うなれば、サスティーンがゼロ。
ディレイを強めにかけてもすぐ音が切れるため、なかなかの問題児のファズペダルを作ってしまった気がしました。
(TS系ODと組み合わせると音が伸びるかもしれませんね)
はじめての自作エフェクターでFUZZ(ファズ)を作ってみた〜まとめ〜
今回は、はじめて自作エフェクターでファズを作りましたが、意外に作れるものだなと自分でも驚いています。
電子回路など全く知らない素人でも簡単なエフェクターは作ることが可能です。
これから自作エフェクターをはじめて見ようかなと思う方は、回路図やパーツの少ないFUZZ(ファズ)が作りやすいと思います。
電子パーツの基本的な知識は勉強する必要がありますが、少し難しいプラモデルと思えば作れるのではないでしょうか。(※手が不器用な方は難しいかもしれません)
自分の考えで、狙ったサウンドや工夫ができるようになればといいかなと思いますが、それはまた遠い遠い先の話になりそうです。
以上、「はじめてのエフェクター自作でFUZZ(ファズ)を作ってみた」でした。
あとがき・自作エフェクターの注意点
自作エフェクターは失敗がつきものです。
意地になって作業をするとケガをしたり火傷することになりかねないので、落ち着いてじっくり時間をかけて製作した方が良いです。
また、この「POWER FUZZ 」は自作フェクターを改造していますが、パーツ交換はハンダの付け替えになりますので、他のパーツが熱で壊れることもあります。
改造はあくまでも自己責任でお願いします。