その歪みエフェクターは本当に良いサウンドなのか〜JC120テスト〜
こんにちは。
今回は「その歪みエフェクターは本当に良いサウンドなのか〜JC120テスト〜」について書きたいと思います。
前回、「Marshall JCM 2000」のULTRA GAIN / CHANNEL B「LEAD2」の試しで使用した、Leqtique「maestoso」、Carl Martin「Hot Drive'n Boost Mk3」、
OneControl「Anodized Brown Distortion」を「JC120」でメインの歪み(エフェクター)としてテストしてみたので、簡単にご紹介したいと思います。
【今回使用する機材】
PRS CUSTOM 22(ギター)→各歪系エフェクター→JC120
【JC120のセッティング】
VOLUME=1〜2ぐらい(スタジオの環境に合わせる)
TREBLE=11時〜12時くらい
MIDDLE=11時〜12時くらい
BASS=11時〜12時くらい
REVERB=9時くらい
BRIスイッチ=OFF
↑ チャンネルリンクをしてあります。
CHANNEL2(HIGI)→CHANNEL1(LOW)※チャンネルやHIGI&LOWは逆でも問題ありません。
【試した歪みエフェクターの感想】
〈Leqtique / maestoso〉
Leqtique「maestoso」は、 TS系ハイゲインオーバードライブで「JC120」でも十分歪むペダルです。MAXではディストーション並みになりますが、TS系はそもそもチューブスクリーマであって、真空管アンプにマッチするエフェクターなので、「JC120」では音質が硬く、こもるサウンドになったことが気になりました。Leqtique「maestoso」は、TONEの効きは良いですが、それ以前に「JC120」との相性が悪いように思います。同様に「Marshall JCM 2000」のクリーンチャンネル、クランチチャンネルでも試しましたが、ハイゲインな故に主張しすぎて、逆に使いづらいのでは?といった印象を持ちました。少なくとも単体とブースターでは納得がいくサウンドにはならなかったので、使いこなすには相当な工夫がいるペダルになりそうです。個人的には、他のTS系OD2個を使った方が早いように思いました。
<Carl Martin / Hot Drive'n Boost Mk3>
Carl Martin「Hot Drive'n Boost Mk3」は、自宅のミニアンプRoland「MICRO CUBE」では、ギターのボリュームコントロールの反応がよく好印象でしたが、「JC120」で試したところジリジリとした良いとも悪いとも言えないサウンドが出てきました。スッキリし過ぎて低音が足りないのか、エフェクターのノリが悪い感じがしました。「JC120」相性が良いエフェクターを体感している基準でいけば、BOSS「ST2」を使った方が断然良いと思いました。相性が悪いエフェクターは「JC120」特有の平たく硬いサウンドとジリジリした歪みになると思います。Carl Martin「Hot Drive'n Boost Mk3」は、ギターボリュームを絞ると歪みとともにクリーンの艶も減退してしまいました。何か他のエフェクターの力を借りなければならないように思います。
<OneControl / Anodized Brown Distortion>
最後に OneControl「Anodized Brown Distortion」を「JC120」で試しましたが、こちらも「Hot Drive'n Boost Mk3」と同様にジリジリした歪みになりました。DRIVEをMAXにしても「JC120」の独特な平たいサウンドから抜けだせず、良くもなく悪くもないサウンドでした。ミニアンプと「JC120」とアンプの大きさでは、出てくる音が全く違うということがわかりました。他の歪みエフェクターを併用した方が、良い音が出るかもしれません。
【今回の3機種をJC120を試してみて思うこと】
今回、Leqtique「maestoso」、Carl Martin「Hot Drive'n Boost Mk3」、
OneControl「Anodized Brown Distortion」の3つを試して思うことは、そのエフェクターを使っていて、良いのか悪いのかなんだかよくわからないサウンドの場合は、サウンドが良くない場合が多いと思います。本当に良いサウンドで弾いている時は、弾いていてテンションが上がります。好きなサウンドは人それぞれですが、聴いていて気持ちが上がらないサウンドは、やはり良くないサウンドの証拠だと思います。
少し前のことを思い出しましたが、初めてブティック系エフェクターのFulltone「OCD」を試した時は、評価が高く、人気があるエフェクターだからこれを使っておけば間違いないと思い、メインの歪みとして頑張って使っていた時期がありました。今思えば、使いにくいエフェクターにしがみついていただけのように思います。(実際には、歪みはキレが悪く低音が出すぎて不評な印象が多かった)また、サイトなどでエフェクターの評価やレビューを見たりしますが、そのレビューが「どんなアンプで、どんなギターを使って、どんなセッティングをしたか」が書かれていないものは、そのサウンドに対する再現性はないと個人的には思います。特にミニアンプは、エフェクターが良く聴こえる傾向があるので注意が必要です。やはり、スタジオのアンプ(大音量)で、試してみることが大事だと今回テストを通して思いました。