こんにちは。
今回は、TC ELECTRONIC「Spark Booster(クリーンブースター)」の使い方をご紹介いたします。
<目次>
TC ELECTRONIC Spark Booster クリーンブースターの使い方
TC ELECTRONIC「Spark Booster」は、2バンドアクティブEQ(TREBLE・BASS)と3種類のモード(FAT・CLEAN・MID)を搭載したトゥルーバイパス仕様のクリーンブースターです。
シンプルなクリーンブースターとは違って、様々なシーンでの音作りやブースターとして使えると思いますので、実際にセッティングを試してみました。
歪みエフェクターの後ろで試してみました
クリーンブースターを置く位置によって使い方が変わると思います。
今回は、クリーンブースターを、「歪みエフェクターの後ろ」につないだときの使い方を試してみました。
使用した歪みエフェクターは、BOSSの「DS-1(ディストーション)」となります。
前段:BOSS 「DS-1」→後段:TC ELECTRONIC「Spark Booster」の順番でつなぎます。
TC ELECTRONIC「Spark Booster」の3種類のモード(FAT・CLEAN・MID)それぞれを使った場合を見ていきましょう。
CLEANモード
まずは、「CLEANモード」でブーストする場合です。
「CLEANモード」のセッティングは以下のようにしました。
GAIN=11時
LEVEL=11時
BASS=12時
TREBLE=12時
MODE=CLEAN
CLEANモードは、スタンダードなクリーンブーストができるモードになります。
TC ELECTRONIC「Spark Booster」には、「GAIN」のコントロールノブがついています
GAINを足すことで、歪みエフェクターのディストーションサウンドにパンチが加わります。
「LEVEL」と「GAIN」のツマミをセンター(12時)までにすると、かなり音量が大きくなってしまうので、やや抑えた11時に設定しています。
CLEANモードでは、GAINを少し足しながら、音量をアップすることができます。
音量がそのまま上がるようなブーストではないので、注意が必要です。
TC ELECTRONIC「Spark Booster」は、「LEVEL」と「GAIN」のコントロールノブ2つで音量を調節すると、考えておいたほうがいいでしょう。
FATモード
次に、「FATモード」でブーストする場合です。
「FATモード」のセッティングは以下のようにしました。
GAIN=11時
LEVEL=8時〜9時
BASS=9時
TREBLE=13時
MODE=FAT
「FATモード」は、ローエンド(低域)が強調されるモードとなります。
ミニスイッチを上に切り替えることで、「CLEAN」モードよりも音量が跳ね上がります。
「CLEAN」モードのままの音量にしておくと、爆音になってしまうこともありますので、一度、音量を下げた状態でセッティングをおすすめします。
歪みエフェクターの後ろで、「FATモード」でブーストすることにより、低音が増したサウンドになります。
5・6弦を響きを太くしたい場合に、「FATモード」を選択するといいと思います。
セッティングについては、「FATモード」は、低音が強く「ボワッ」とぼやけることもありますので、「BASS」のコントロールノブで低域を抑えています。
「GAIN」のコントロールノブを上げることにより、圧があるサウンドを狙っています。
また、「TREBLE」は、高域が上がるコントロールノブですが、やや音量も上がります。
そのため、少し「TREBLE」を加えることで、音量を上げながらも、音を引き締める効果を狙えます。
ちなみに、BOSS「DS-1」の「TONE」コントロールノブは、バランス型のため、低域がカットされているセッティングですが、TC ELECTRONIC「Spark Booster」の「FATモード」にすると、低域が増します。
MIDモード
次に、「MIDモード」でブーストする場合です。
「MIDモード」のセッティングは以下のようにしました。
GAIN=11時
LEVEL=8時〜9時
BASS=12時
TREBLE=12時
MODE=MID
「MIDモード」は、ミドル(中域)が強調されるモードとなります。
こちらのモードも、「FATモード」と同じように、ミニスイッチを上に切り替えることで、「CLEAN」モードよりも音量が跳ね上がります。
歪みエフェクターの後ろで、「MIDモード」でブーストすることにより、ミドルが強くなり、エッジが効くようなサウンドに変化します。
リードソロを弾く場合など、サウンドの音域を変えて持ち上げたいときに、「MIDモード」を選択するといいと思います。
セッティングについては、「FATモード」とあまり変わりませんが、「BASS」のコントロールノブをセンター(12時)にして、バランスを整えています。
ミドル(中域)が強調されたサウンドは、ややクセがあるサウンドになりやすいですが、音抜けが悪い場合に、補正的な意味で使えるかもしれません。
GAINをできるだけ足さずにブーストしたい場合
「CLEANモード」でも先述しましたが、TC ELECTRONIC 「Spark Booster」には、「GAIN」のコントロールノブがついています。
そのため、少なからずGAINが足されてしまいます。
これは、仕方ないことですが、限りなくGAINを少なくしてブーストするセッティング方法を見つけました。
その方法として、まず「CLEANモード」を使います。
GAINを最小限にしてブーストするセッティングは、以下のようにします。
GAIN=0(ゼロ)
LEVEL=MAX
BASS=13時
TREBLE=13時
MODE=CLEAN
GAINを最小限にしてブーストするセッティングのコツとして、3つのポイントで解説します。
- 「GAIN」をゼロにする
- 「LEVEL」をMAXにする
- 「TREBLE」と「BASS」を13時にする
まず、「GAIN」のコントロールノブをゼロにすることで、限りなくGAINを抑えることができます。
次に、「LEVEL」をMAXにします。
MAXにすることで、GAINがなくなった分の音量を足します。
そして、「TREBLE」と「BASS」を、少しだけ加えてあげます。
時計の針いうと、13時くらいに設定することで、サウンドがしっかりしてきます。
このセッティングで、GAINを限りなく足さずにブーストすることができます。
音量がすごく上がることはありませんが、リードソロや音量がやや小さいときに、ちょっとだけ音量を上げるくらいのブーストには十分に使えると思います。
TC ELECTRONIC 「Spark Booster」を、歪みエフェクターの後ろで使った場合に、このセッティングが一番使いやすいのではと、筆者は考えています。
今回のまとめ
TC ELECTRONIC「Spark Booster」の使い方をご紹介いたしました。
3種類のモードが選ぶことができるクリーンブースターですが、歪みエフェクターの後ろで使うことで、クリーンブースト+サウンドの補正的な使い方ができると思いました。
しかし、「FATモード」と「MIDモード」は、セッティングが難しいので、「CLEANモード」での使用をおすすめします。
「TREBLE」と「BASS」を、あまり強くかけすぎると不自然なサウンドになってくるため、音作りは、歪みエフェクター側でつくり、TC ELECTRONIC「Spark Booster」で補正する程度で使うといいでしょう。
前につなぐ歪みエフェクターの特性にもよって、セッティングや使い方が変わってきますので、色々試して頂ければです。
以上、ご参考になれば幸いです。
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