エフェクターノート

エフェクターやアンプについての実験ブログです【本サイトはプロモーションが含まれています】

TS系オーバードライブ2個組み合わせる〜 Marshall編〜

TS系オーバードライブ2個組み合わせる〜 Marshall編〜

こんにちは。

今回は「TS系オーバードライブ2個組み合わせる〜 Marshall編〜」について書きたいと思います。

FULL-DRIVE2 MOSFETとST9Pro+

前回は、ミニアンプのRoland「MICRO  CUBE」で、Fulltone「FULL-DRIVE2 MOSFETMaxon「ST9Pro+」の2台のTS系オーバードライブをシュミレーションしてみました。ダブルにしてもスムーズにドライブができましたが、果たして「Marshall JCM2000」ではどうなるかと気になったので、実際にスタジオに行って試してきました。

 

【今回使用するTS系オーバードライブ】

〈Fulltone / FULL-DRIVE2 MOSFET

FULL-DRIVE2 MOSFET

「FULL-DRIVE2 MOSFET」は左側のオーバードライブのみ使用します。

〈Maxon / ST9Pro+〉

Maxon ST9Pro+

Maxon「ST9Pro+」は、中域を調整する「MID ENHANCE」を上げたセッティングにしました。

2個ともONするので、各オーバードライブのゲインは抑えてあるセッティングにしてあります。

 

【今回使用する機材】

PRS CUSTOM 22とMarshall JCM2000

PRS CUSTOM 22(ギター)→FULL-DRIVE2 MOSFET(前段)→ST9Pro+(後段)→Marshall JCM 2000(アンプ)

 

【Marshall JCM2000のセッティングについて】

Marshall JCM2000のセッティング

チャンネルはULTRA GAIN / CHANNEL B「LEAD2」を使用します。

VOLUME=2ぐらい(ドラムの音量と環境によって調整)

GAIN=4ぐらい(ブーストするので少し歪みを抑えました)

Marshall JCM2000のイコライジング

PRESENS=0

TREBLE=3ぐらい

MIDDLE=3ぐらい

BASS=2ぐらい

REVERB=2ぐらい

DEEP=OFF

TONE SHIFT=OFF

※今回は低音が強く出てでたので、BASSをややカットしました。

 

【TS系オーバードライブ2個使ってMarshall JCM2000をブーストしてみた感想】

TS系オーバードライブ2個e

まず、初めにFulltone「FULL-DRIVE2 MOSFET」をONにして「Marshall JCM2000」のリードチャンネルの歪みをブーストしてみました。前回同様にサスティーンが加わり、伸びがあるサウンドになりました。そこから、さらにミッド(中域)が強力に出るセッティングにしたMaxon「ST9Pro+」でブーストしました。よくあるアンプ直にディストーションを入れると歪みが固まってしまうサウンドになるのかなと思いきや、ミニアンプで試した時と同じくスムーズにオーバードライブを重ねることができました。すると不思議なことに、弦の触り心地が艶やかになり、何もない時と比べて格段にギターが弾きやすくなりました。さらに「Marshall JCM2000」特有のキンキンした高域がスッと消えた様に感じました。ミニアンプで試した時のモコモコしたサウンドではなく、域寄りのハッキリしたディストーションサウンドに変化しました。

 

【ついでにFULL-DRIVE2 MOSFETとST9Pro+を比較してみた】

ついでに、試した「Marshall JCM2000」のリードチャンネルの歪みのセッティングのまま「FULL-DRIVE2 MOSFET」と「ST9Pro+」を比較してみました。

よく比較する時、ギターのボリュームコントロールを3くらいに絞って歪み加減を測ることがあります。

FULL-DRIVE2 MOSFET

「FULL-DRIVE2 MOSFET」をそのままギターボリュームコントロールで絞ると、歪みが残りクランチ気味のオーバードライブサウンドになりました。

ST9Pro+イコライジング

Maxon「ST9Pro+」に切り替えて、ギターボリュームを絞ると「FULL-DRIVE2 MOSFET」とは違い、艶があるクリーンサウンドに変わりました。どうも艶があるクリーンサウンドするにはミッド(中域)の要素に秘密がありそうです。

 

【TS系オーバードライブ2個組み合わせる〜 Marshall編〜まとめ】

今回は、初めて2個の「TS系オーバードライブ」を「Marshall JCM2000」の歪みに加えてみましたが、「TS系オーバードライブ×2個」は「Marshall JCM2000」に相性が良く、実践的に使える組み合わせだと感じました。「Marshall JCM2000」の歪みのみですと、サスティーンが少なく弾きにくいことがありました。しかし、TS系オーバードライブを2個使うことにより、弾きにくさや高域による耳の痛さがかなり解消したように思います。「Marshall JCM2000」のアンプ直を使用するならば「TS系オーバードライブ」2個使うことはオススメです。

 

【TS系オーバードライブについてのあとがき】

初めて、TS系オーバードライブを2個使った事例を知ったのは「スティーヴィー・レイ・ボーン(SRV)」の「TS9」「TS808」でしたが、知った当初は「オーバードライブではあまり歪まない」「TS系OD2台の意味があるのだろうか」「やはり歪ませるにはディストーションだ」といった歪みエフェクターに対しての偏った先入観がありました。それ故に遠回りしてしまいましたが、今回の試しで、TS系オーバードライブを2個使う意味がわかったように思います。エフェクターには答えがなく、使い方は様々ですが、気になったことは先入観で判断せず、まずは試して見ることが大事だなと思う機会でもありました。

 

以上、「TS系オーバードライブ2個組み合わせる〜 Marshall編〜」についてでした。

FULL-DRIVE2 MOSFET〜Marshall JCM2000編〜

FULL-DRIVE2 MOSFET〜Marshall JCM2000編〜

こんにちは。

今回は「FULL-DRIVE2 MOSFET〜Marshall JCM2000編〜」について書きたいと思います。

FULL-DRIVE2 MOSFET

前回は「JC120」でFulltone「FULL-DRIVE2 MOSFET」を試しましたので、今回は実際にスタジオに行って「Marshall JCM2000」で試してきたことを簡単に書きたいと思います。

 

【今回使用する機材】

PRS CUSTOM 22(ギター)→FULL-DRIVE2 MOSFET(TS系オーバードライブ)→Marshall JCM 2000(アンプ)

 

【Marshall JCM2000のセッティングについて】

今回の「Marshall JCM 2000」はULTRA GAIN / CHANNEL BのLEAD2 チャンネルを使用して「アンプの歪み」に「FULL-DRIVE2 MOSFET」を足してみることにしました。

Marshall JCM2000のセッテイング

チャンネルはULTRA GAIN / CHANNEL B「LEAD2」を使用します。

VOLUME=2ぐらい(ドラムの音量と環境によって調整)

GAIN=6ぐらい 

Marshall JCM2000のイコライジング

PRESENS=0

TREBLE=3ぐらい

MIDDLE=3ぐらい

BASS=2ぐらい

REVERB=2ぐらい

DEEP=OFF

TONE SHIFT=OFF

※今回は低音が強く出てでたので、BASSをややカットしました。

 

【FULL-DRIVE2 MOSFETのセッティング】

FULL-DRIVE2 MOSFETのセッティング

〈左側のオーバードライブセッティング〉

VOLUME=12時

TONE=3時

OVERDRIVE=9時

FMモード使用※ドライブ音と原音をミックスするモードです。

〈右側のブースターセッティング〉 

BOOST=12時あたり

Mosfetモード

 

【FULL-DRIVE2 MOSFETをMarshall JCM2000で弾いてみた感想】

まず「FULL-DRIVE2 MOSFET」の左側のオーバードライブ側のみをONにして弾いてみた感想としては、伸びのあるサスティーンがアンプの歪みに加わり弾きやすくなりました。あまりサウンド自体には変化は見られませんが、弾いていた感覚としては、Ibanez「TS9」にすごく似ている印象です。そして、さらにブースト側をONすると、ややゲインが上がり若干音が太くなりました。セッティングによりますが、もう少しゲインを足したり、引いたりしたと細かいゲイン調整をしたい時は良いかもしれません。

 

【FULL-DRIVE2 MOSFETの各モードの試しについて】

FULL-DRIVE2 MOSFETの各モード

「FULL-DRIVE2 MOSFET」には、オーバードライブ側の「FMモード」の他に「CompCut」「Vintage」にありますが、両方試したところ、あまりサウンドの変化は見られませんでした。「JC120」では「CompCut」は音量が上がり、「Vintage」は歪みが上がりましたが、「Marshall JCM2000」のULTRA GAIN / CHANNEL B「LEAD2」では、モードが効きにくいかもしれません。

 

【FULL-DRIVE2 MOSFETをJC120と比べてみて思うこと】

JC120

「FULL-DRIVE2 MOSFET」を「JC120」と比べてみて感じたことは、「Marshall JCM2000」の方が相性が良いように思います。このことについてはTS系オーバードライブ、のMAXON「ST9Pro +」での比較でも書きますが「FULL-DRIVE2 MOSFET」は歪み傾向が強く「JC120」で単体で使用すると濁るような歪みに気付きました。セッティングや使い方で出てくるサウンドは変わりますが、サウンドがまとまって聴こえるという意味では「Marshall JCM2000」で使用した方が良い結果が出やすいと感じました。

 

【FULL-DRIVE2 MOSFET Marshall JCM2000編のまとめ】

今回は「FULL-DRIVE2 MOSFET」を「Marshall JCM2000」のULTRA GAIN / CHANNEL B「LEAD2」で試してみましたが、アンプ直の歪みでは「TS系オーバードライブ」の必要性を強く感じました。アンプ直の歪みでも問題なく弾けますが、サスティーンがないため弾きにくいと思います。余程の指板を押さえる力とピッキングの強さがないと音が途切れてしまうので、そういったスムーズな演奏をするためには「TS系オーバードライブ」は持っていた方が役に立つと思います。「FULL-DRIVE2 MOSFET」については、Ibanez「TS9」と似ているので、シンプルにブーストしたいならばどちらのモデルでも良いかなと思いますが、さらにもうひと押しブーストして歪みを足したい場合やクリーンチャンネル使用、各モード設定により細かくセッティングしてみたい場合は「FULL-DRIVE2 MOSFET」を選ぶと良いのではと思います。エフェクターとしては、持ってい損はない「TS系オーバードライブ」の1つであることは間違いないです。

 

以上、FULL-DRIVE2 MOSFET Marshall JCM2000編のまとめでした。

BOSS OD3の素人改造で気付いたこと

BOSS OD3の素人改造で気付いたこと

こんにちは。

今回は「BOSS OD3の素人改造で気付いたこと」について書きたいと思います。

BOSS OD3改造

これまで何台かエフェクターのパーツ交換を通し改造で気付いたこと、思ったことを書きたいと思います。エフェクターの改造始めた頃はよくネットで、自作エフェクターや既存エフェクターの改造を参考にしながら製作や改造をすることがありました。しかし、それらは改造の部分しか書いておらず、実際はその改造によるサウンドについてはわからないことが多いです。今回はBOSS 「OD3」の改造と修理をしてみた経験で気付いたことを書きたいと思います。

 

【簡単に電解コンデンサーについて】

自分自身は改造については素人なので、本を読んだ程度の知識しかなく詳しくありませんが、電解コンデンサーは電流を貯める役割をするパーツになります。電流を貯める仕組みやパーツ用途はわかりませんが、エフェクターを改造をしていて思うことは、主にサウンドの音域、歪みの性質に関わってくると思います。

 

電解コンデンサーを高品質にするとどうなるか】

電解コンデンサー

電解コンデンサーを高品質なものに交換することのでの変化はサウンドがクリアになること、ノイズ軽減になります。確かに、BOSS「OD3」では改造前と改造後はサウンドがスッキリしているような印象があります。また、ギターの原音が改造前より出でくる印象です。では、電解コンデンサーをすべて高品質なものに交換すれば改造は成功なのかと言えばそうは言えません。

高品質な電解コンデンサーによるパーツ交換により、クリアになる代わりに音量や歪みの幅(ツマミ加減)が小さくなる場合があります。つまり、適当に電解コンデンサーを変えてしまうと回路の電圧などの計算が狂ってしまい、サウンドにも狂いがでるのだと思っております。

 

電解コンデンサーによる音量変化の対処法】

抵抗

電解コンデンサー交換による音量や歪みが下がってしまった場合の対処法は、他の関係するパーツ、抵抗やフィルムコンデンサー値を変更することです。しかし、これは回路の計算ができなければ、どんな値のパーツに交換すればいいか、どんな性質のパーツに交換すればわかっていないと対処できません。ソケットをつけて、闇雲にパーツをつけて試したこともありましたが、試せば試すほど狂ってくることが多かったです。改造は適切なパーツや正しい値を理解した上でパーツ交換を行った方が良いと思います。また、高品質の電解コンデンサーはパーツ交換はじめいいですが、後々でサウンドにハリがなくなり、サウンドがヘタってくる傾向があるように思います。

 

【BOSS OD3の改造で修理した点】

BOSS OD3と電解コンデンサー

自身のBOSS OD3の改造では、音が突然切れてしまう原因が電解コンデンサーと判明したので、高品質の電解コンデンサーをすべて既存に使われていた安価な電解コンデンサーに戻しました。値も回路図を見ながら適正値に戻しました。既存エフェクターはすべてパーツ値が適正に計算されていると思います。特に16V100μFの電解コンデンサは、既存のコンデンサーのままにしておいた方が良いと思います。ここを高品質なコンデンサーに変えると、サウンドはクリアになりますが、全体的にどこかフワッとした締まりのないサウンドになる傾向があるように思います。全てのパーツを高品質にすれば音が良くなるとは限らないことが多いです。

 

【BOSS OD3の素人改造、電解コンデンサーのまとめ】

パーツ交換による改造を通して思うことは、パーツをグレードアップすることによる改造は確かにサウンドをより良くする改造ではありますが、パーツの適した値と計算ができて初めて成功するように感じました。素人ながらの見解になりますが、電解コンデンサーよりもフィルムコンデンサーをグレードアップをした方がまだ良い結果がでるように思います。

改造はパーツ1つの交換でも、回路全体に影響するするものなので、回路の全体を把握できる理解力が必要だと強く感じました。改造をするならば、2度手間になりますが、モディファイモデルをそっくり真似みることが一番安全な改造だと思います。そこからの経験を持って、回路やパーツ、電圧などのことを知っていく必要があると思います。全くの素人ができる改造はサウンドにあまり影響が少なく、簡単な改造として視認性を高めるLEDの交換ぐらいが良いと思います。あとは見た目のツマミ交換程度がいいと思います。既存エフェクターのパーツ交換はハンダ付けがスムーズにできれば改造は可能ですが、改造による最終的な出力サウンドをどうやって着地させるかは別問題です。サウンドをコントロールできないのであれば、既存のエフェクターの改造はオススメしません。高価ではありますが、プロや専門の人が関わったモディファイモデルを使用することを個人的にはオススメします。

 

以上、「BOSS OD3の素人改造で気付いたこと」でした。

素人が改造したBOSSエフェクターの試行錯誤ストーリー

素人が改造したBOSSエフェクターの試行錯誤ストーリー

こんにちは。

今回は「素人が改造したBOSSエフェクターの試行錯誤ストーリー」について書きたいと思います。

BOSS OD3 BD2 MT2

エフェクターの改造をしてみようと思い、自作エフェクター製作からパーツや動具の勉強を通して、半年かけて何台も改造を試みました。1つ上手くいくと、エフェクターは基本同じような構造なので、トントンと改造ができるようになります。当然ながら失敗はありますが、何度も修正や修理を繰り返し、なんとか無事改造をしたBOSSのコンパクトエフェクター達をご紹介したいと思います。

 

【改造でなんとか成功したBOSSコンパクトエフェクター

〈BOSS SD1〉

BOSS SD1改造

まず、初めて挑んだ改造で選んだエフェクターBOSS「SD1」になります。使われているパーツが少ないこともあり、改造しやすいモデルです。BOSS「SD1」は、低域をカットするT S系オーバードライブですが、低域部分の電解コンデンサーの値を上げて、低域範囲を広げる改造があります。一個だけ変えればいいのですが、初めての改造の時、いきなりハンダコテでパーツを変えようとしましたが、失敗し一部基盤が剥がれそうになりました。そのままパーツも付けられましたが、奇跡的に音は出たので、それ以来はその部分は触っていません。電解コンデンサーを高品質なものに変えるだけで、ノイズが軽減をしたのを覚えています。

 

〈BOSS  DS1〉

BOSS DS1 改造

BOSS「DS1」ディストーションペダルになります。こちらは、Keeley(キーリー).Modにしてあります。やはり、ネットで調べただけではわからないことが多いので、実際にKeeley.Modの「DS1」を購入し、どう改造してあるのか見ながら、真似しながら改造しました。ただ、BOSS「DS1」の基盤が年代よって若干変わっていたので、すべては再現できませんでしたが、あとは、自分の耳でサウンドを確かながら調整しました。また、ミニスイッチを2つ付けてあります。左のスイッチはLEDダイオードによる出力UP。右のスイッチは、フィルムコンデンサーを2個切り替えるようにして低域を足すことにより、ファズモードにしました。BOSS「DS1」は、半分くらいはオリジナルの改造になってしまいましたが、「JC120」で弾いても違和感ないサウンドに仕上ったので、安心しています。

 

〈BOSS BD2〉

BOSS BD2 改造

BOSS「BD2」になります。こちらもにKeeley.Modの「BD2」を実際に購入し、真似しました。Keeley.Modにはミッドを調節できるミニスイッチが付いていますが、なかなかそこまで取り付けが大変なため断念しました。それ以外は、Keeley.Modとほとんど変わらないサウンドになっています。Keeley.Modかなり低域がでる改造で、音が太くなりますが、個人的にはもう少し抑えてもいいのではと思います。低域を調節するミニスイッチなど取り付けるなど、考えれば考えるほど工夫は広がりますが、改造の失敗というリスクがあるのでこの辺で止めてあります。よく似たオーバードライブでよくFulltone「OCD」が上げられますが、改造できるならBOSS「BD2」をKeeley.Modにした方が良いと思います。改造失敗のリスクはありますが、コストもパーツのみなので、ミニスイッチ増設しなければ、そこまで難易度が高い改造ではないと思います。やはり、実際のモディファイモデルを研究した方が早く改造ができるのは間違いないです。

 

〈BOSS  OD3〉

BOSS OD3 改造

 こちらは、失敗していたけれど、修正したら復活したBOSS「OD3」になります。BOSS「OD3」は、実は改造に慣れてきた頃に行ったもので、闇雲に電解コンデンサーなどを変えたのが失敗の原因でした。「DS1」「BD2」は改造見本が手元にあったのでスムーズに行きましたが、なかなか「OD3」の見本がなかったため、自己判断で改造をしていました。素人は、回路図や電圧など詳しいことを知らないため、実際に改造品として認められている以外のことをすると音が変になったり、音が出なくなることがあります。このBOSS「OD3」は、LED交換とオペアンプ交換、ミニスイッチ増設を残したまま、交換した電解コンデンサーの品質と値をすべて戻すことで直りましたが、改造の道しるべがない場合は、改造はしない方がしない方が無難かもしれません。サウンドが変になったら、元に戻すことが大事です。

 

〈BOSS MT2〉

BOSS MT2 改造

最後は、BOSS「MT2」ハイゲインディストーションになります。こちらもKeeley.ModでBOSS「MT2」はありましたが、高価なためオリジナルの改造をしました。やはり参考するモディファイエフェクターが手元にないと、失敗率は高くなります。BOSS「MT2」は、一部のオペアンプを交換してありますが、オペアンプアンプの形状が違うため、オペアンプ変換のソケットを自作で作り搭載してあります。BOSS「MT2」は、パーツが多く大変でした。何度も配線が切れたり、音が出なくなるなどのトラブルの連続。ミニスイッチを付けた箇所が悪く、裏蓋を閉めると音が出なくなるということがあったため、絶縁テープと緩衝材を詰め込んであります。このBOSS「MT2」は、ギリギリ改造が成功しましたが、裏蓋を開けた瞬間に音が出なくなります。もう二度と開けることはないと思いますが、パーツが多い、もしくはパーツ変換をしなければならないモデルは、素人は避けた方が無難です。改造するならば、最小限の改造に留めた方が得策です。このくらい複雑ならば、モディファイモデルを購入した方がいいかもしれません。

 

【改造に成功したBOSSコンパクトエフェクターのまとめ】

エフェクターの改造は非常に楽しいものです。持っていたエフェクターが、改造によりサウンドが良くなる。良い音になる。エレキギターを弾く人にとっては、この上ない喜びだと思います。しかし、改造にはトラブルがつきもので注意が必要です。必ずしも上手く改造ができるワケではありません。遠回りかもしれませんが、1個でもモディファイモデルを購入し、どう改造してあるのか、どうサウンドが変わるのかを研究することをオススメします。見本があるのとないのでは、結果が大違いです。また、改造はサウンド面だけでなく歪みサウンドの耳が鍛えられます。パーツ交換で少しのサウンドの変化を聴き分けることを自然とするので、歪みサウンドを聞くと、低域、中域、高域、歪みの深さ、歪みの細かさなどが分かるようになり、バンド練習でもギターサウンドの計算も感覚でできるようになります。逆に言えば、サウンドを聞き分ける耳を持ちたいならば、エフェクターの改造に挑戦することをオススメします。

 

以上、改造したBOSSエフェクターの試行錯誤ストーリーでした。

素人がエフェクターを改造する前に知ってほしいこと

※この記事は2022年6月11日に更新されました。

こんにちは。

今回は「素人がエフェクターを改造する前に知ってほしいこと」について書きたいと思います。

BOSS SD1の基盤

素人がエフェクターを改造する前に知ってほしいこと

エフェクターを色々と購入する度に、モディファイ(改造)モデルを見て、自分でも改造をして見たいと思う方は多いのではないでしょうか。

今回は、エフェクターの改造をする前に知っておいた方がいいことを自身の素人体験から簡単にまとめてみました。

エフェクターを改造する前に知ってほしいこと

〈最低でもエフェクターのパーツを勉強しておく〉

BOSS SD1の基盤

エフェクターは、抵抗電解コンデンサーフィルムコンデンサーオペアンプダイオードなどの細かいパーツで構成されています。

最低でも、どのパーツが何の役割をしているか、また、どういった性質があるのかくらいは知っておくことが大事です

知るのと知らないとでは、扱い方や理解が変わってきます。

電解コンデンサーなどの極性を理解しておく〉

電解コンデンサー

改造では電解コンデンサーの値や高品質なもの変えることが多いと思います。

極性(プラスマイナス)がないパーツもありますが、やはり電解コンデンサーの極性、向きは正しく理解しておく必要があります。

電解コンデンサーの足が短い方がマイナス側。

電解コンデンサーの黒帯側がマイナス側の目印になります。

真ん中の緑色の電解コンデンサーは、無極性のもので極性は関係ないものもありますが、極性の意識は常に必要です。

〈ハンダ付けでパーツをつける練習をしておく〉

ハンダ線とハンダ吸収線とヒートクリップ

(左)ハンダ線(真ん中)ハンダ吸収線(右)ヒートクリップ

ハンダ付けの練習は、絶対に必要です。

そしてヒートクリップなどの熱を逃す道具も揃えた方が良いです。

慣れていない状態でいきなり既存エフェクターの基盤に取り掛かると必ず失敗しますので、最低でも「ハンダ付けをする→ハンダを吸収線で吸い取る→パーツを付け替える」の練習を100回くらいの練習は必要です。

自作エフェクターの基盤製作

そう言った意味では、まず自作エフェクターの簡単な基盤製作から始めることがオススメです。

間違っても既存のエフェクターから入るとほとんどの確率で失敗します。

自作エフェクターの基盤裏面

自作エフェクターの基盤製作でパーツとパーツを繋げる練習もハンダ付けに慣れる良い練習になります。

自作基盤のため、失敗しても大丈夫です。

パーツも1個数十円の安価なもので製作すれば、コストもかかりません。

遠回りかもしれませんが、1つでも自作エフェクターを完成してから、既存エフェクターの改造をした方が成功率は上がります。

9,000円くらいのエフェクターが0円になるよりは、300円程度の自作基盤が0円になった方が、金銭的にも精神的にも良いと思います。

〈ハンダ付けは1〜2秒以内に付けるように練習する〉

BOSS SD1基盤裏面

最低でもハンダ付けは1〜2秒、ハンダを取り除くには3秒程度が理想のスピードです。

この時間内で作業ができないと、パーツを壊したり、基盤を焦がしたりしてしまいエフェクターが故障します。

基盤が壊れてしまった場合は、最悪、再起不能になります。

慌てずに慎重に、そして、適切なスピードで素早く行うことが改造成功の秘訣です。

エフェクターは慎重に丁寧に扱う〉

BOSS SD1基盤

エフェクターは精密機械のため、とてもデリケートなモノです。

無理をしてフタを開けたり、引っ張ってしまったりするとすぐ壊れます。

何回も確認して、配線を動かしていると配線が中から切れることが多いです。

その場合は、配線をし直せばいいですが、また、別の箇所が原因不明のトラブルになることもあります。

エフェクターの改造に慣れたといっても、慎重に丁寧にエフェクターを扱うことを忘れないことがとても大事です。

また、基本的には既存のエフェクターを改造してした場合は、メーカー保証はなくなりますので、必ず自己責任で改造をしましょう。

壊れてしまってからではもう遅いです。

とても改造の自信がない場合は、高価ですが、モディファイモデルを購入した方が得策と言えます。

エフェクターを改造しやすいモデルについて

BOSS SD1

エフェクターの改造で、はじめにおススメするのは、BOSS「SD1」です。

少ないパーツで構成されているので、分かりやすいです。

しかし、パーツが少ないといっても簡単とは限りません。

改造には、トラブルがつきものですので、慎重に丁寧な作業が必要です。

まず、はじめに行う改造は、電解コンデンサーの交換がいいと思います。

上手くいったら、次に、オペアンプにソケットをつけてオペアンプの交換をするといいと思います。

オペアンプ

オペアンプにもかなりの種類があり、そのエフェクターやその回路に適したオペアンプを付けましょう。

適さないオペアンプを乗せても音が出ないことが多いので、代替えが利くかどうか、よく調べてから交換をしましょう。

あとは、LEDの交換が比較的簡単にできると思います。

また、改造するエフェクターは、BOSSのコンパクトエフェクターのオーバードライブ、ディストーションでアナログ回路を使用していエフェクターを選んだ方が良いです。

デジタルエフェクターは素人には、難しすぎるので絶対やめておきましょう。

他にも、MXRなどの海外メーカーのエフェクターの改造も試したことはありますが、BOSSの10倍くらいは難易度が上がりますので、失敗する確率が高くなります。

理由としては、構造が難しいこと、基盤のハンダが取り除けにくいことが多く、基盤にダメージを与えて壊れるということがあります。

もし、上手くハンダが取り除けない場合は、すぐ改造を中止しましょう。

今回のまとめ

エフェクターの改造は楽しいものです。

ノイズが軽減したり、サウンドが変わったりし、自分の思った通りに調整できたらいいなと思います。

しかし、過度な改造、過度なパーツ交換は、非常に危険です。音が出なくなることは多々あります。

素人は適度な範囲で、適度な改造で楽しみましょう。

より高度な改造を行いたい場合は、自作エフェクター製作をこなすことにつきると思います。

エフェクターの改造は、慎重に・丁寧に・的確に・素早くがとても大事です。

以上、ご参考になれば幸いです。

FULL-DRIVE2 MOSFETとST9Pro+を組み合わせる実験

※この記事は2021年12月4日に更新されました。

こんにちは。

今回は、FULL-DRIVE2 MOSFETを使って、同じTS系オーバードライブであるMaxon ST9Pro+と組み合わせの実験をしてみましたので、ご紹介します。

TS系オーバードライブエフェクター

FULL-DRIVE2 MOSFETとST9Pro+を組み合わせる実験

 今回試した機材は以下となります。

エフェクター

  • FULL-DRIVE2 MOSFET(Fulltone)
  • ST9Pro+(Maxon)

FULL-DRIVE2 MOSFETとST9Pro+

<使用アンプ>

MICRO CUBERoland

f:id:jundrive3:20210624010628j:plain

<使用エレキギター

PRS CUSTOM22(ハムバッカー)

<全体構成>

PRS CUSTOM22 → FULL-DRIVE2 MOSFET → ST9Pro+ → MICRO CUBE

FULL-DRIVE2 MOSFETのセッティング

Fulltone FULL-DRIVE2 MOSFET

FULL-DRIVE2 MOSFETのセッティングです。

今回は、歪みエフェクターを組み合わせて使うので、GAINは抑えめでセッティングしました。

FULL-DRIVE2 MOSFETOVERDRIVEのツマミを8時あたり。

FMモードのクランチセッティングです。

FULL-DRIVE2 MOSFETは、オーバードライブ側(左側)のみ使用します。

ST9Pro+のセッティング

Maxon ST9Pro+

ST9Pro+は、ややGAINが多めのセッティングへ。

ミニスイッチのLOW BOOSTを入れて、低音を足してあります。

FULL-DRIVE2 MOSFETがブースター的な役割に対して、

ST9Pro+は、GAIN強めのオーバードライブといった役割にしました。

FULL-DRIVE2 MOSFETとST9Pro+を組み合わせた結果

FULL-DRIVE2 MOSFETとST9Pro+

FULL-DRIVE2 MOSFETとST9Pro+を組み合わせた結果は、

今回使用したミニアンプでは、TS系オーバードライブのこもったサウンドではありますが、スムーズに歪ませることができました。

TS系オーバードライブ同士は、相性がいいのかもしれませんね。

また、弾いていて感じたことは、エフェクターなしの時よりも、弾きやすくなりました。

今回のまとめ

今回は、FULL-DRIVE2 MOSFETとST9Pro+を組み合わせる実験をしてみました。

TS系オーバードライブを苦手な方もいらっしゃると思いますが、

手放す前に、一度、同じTS系オーバードライブを組み合わせてみると使いやすくなるかもしれません。

一度、試して頂けたらと思います。

チューナーペダルのおすすめ〜KORG、BOSS、tc electronic

チューナーペダルのおすすめ〜KORG、BOSS、tc electronic

こんにちは。

今回は「チューナーペダルのおすすめ〜KORG、BOSS、tc electronic」について書きたいと思います。

 

エレキギターは、どうしても弦のチューニングが狂ってしまう楽器です。特に気温などの温度差やチョーキング(ベンディング)後の弦の伸びで狂いが多いと思います。ステージでのライト熱で多少のチューニングが狂ってくるのは仕方ないと思いますが、やはりチューニングをしっかりしたサウンドの方が良い演奏ができると思います。そんな中、今回は、エフェクターボードに入れておくと便利な「チューナーペダル」をいくつか簡単にご紹介したいと思います。

 

KORG / DT10】

KORG DT10

まず、一つ目はKORG「DT10」になります。このチューナーペダルは、シンプルなストンプボックスタイプのデジタルチューナーです。ご紹介しているKORG「DT10」は、ギター直後に設置し、その後に「歪みエフェクター」「空間系エフェクター」の順番で繋いであります。音が出ている時でも、KORG「DT10」を踏んでONにすれば、チューナー&ミュートすることができます。そして、チューニング後OFFにすれば、またサウンドが出るようになります。チューナーペダルは、ミュートスイッチとしても使えるので便利です。KORG「DT10」は、メーターやペダルのサイズが大きいので、視認性も良く、踏みやすいのが特徴です。

KORG DT10 OUTPUTとBYPASS

後段のエフェクターへのシールドは「OUTPUT」に繋ぐとON/OFFでミュートができます。「BYPASS」に繋ぐとミュートが効かず、音が出ている時もチューナーが動きます。ギター直後に設置するならば「OUTPUT」に繋いだ方が便利だと思います。「INPUT」ジャックがペダルの上についているのも特徴です。後段エフェクターへのパッチケーブルは、BOSSやIbanezなどのエフェクターで、INPUTジャックが横に付いている場合は「S(ストレート)-L(L字)タイプ」のパッチケーブルを使うと良いです。エフェクターボードの組み込みは、ある程度のエフェクターボードの大きさやスペースの確保が必要ですが、気軽に使えるチューナーペダルです。

 

【BOSS / TU-3】

BOSS TU-3

BOSSから出ているチューナーペダル「TU-3」になります。野外ステージなどでも視認性を高める「高輝度モード」が搭載されています。また、21個LEDにより滑らかなメーター表示や最大6半音までのフラットチューニングに対応するなど、機能型のデジタルチューナになります。こちらもギター直後に設置してあり、チューナー&ミュートスイッチの役割にしてあります。BOSS「TU-3」は、音痩せが気になると言わておりますが、気になる方はバッファーが搭載されたBOSS「TU-3W」が発売されていますので、そちらを選んだ方がいいかもしれません。他もに「TU-3」をよりコンパクトにした「TU-3S」も登場しています。自分はとりあえずチューニングができれば良いと考えているので、エフェクターボードのスペースを考えて「TU-3」組み込んでいます。BOSSのコンパクトペダルは、INPUTジャックの位置が高いので、エフェクターボードに組み込む際に、一番初め(ギター直後)に設置すると便利です。

 

【tc electronic / Polytune mini】

tc electronic Polytune mini

tc electronic 「polytune mini」は、「polytune」のミニサイズバージョンになります。polytuneの特徴としては、全ての弦が一度にチューニングできるという特徴があります。

tc electronic Polytune mini 全音チューニング

6本の弦を「ジャラ〜ン」と弾くと、全ての弦のチューニングが表示されます。この場合は、3弦のGが低いので赤色に表示されいます。

tc electronic Polytune mini 単音チューニング

実際に3弦のGだけ弾くと、少し下がったGだけ表示されます。全体表示の時もチューニングも一本一本のチューニングも可能です。また、ミニサイズで狭いスペースでも収まるので、エフェクターボードに組む時に困らないチューナーペダルです。トゥルーバイパス仕様でOFF時にはサウンドに影響がないように配慮されています。さらにチューニング精度が上がった「polytune2」「polytune mini2」も発売されています。さらに、クリップチューナー型の「polytune clip」もあります。

 

【チューナーペダルについて思うこと】

チューナーペダルについて思うことは、チューナーペダルがなくてもクリップチューナーをギターに付けていればチューニングはできるのでチューナーペダルを使うか使わないかはどちらでもいいかなと個人的には思います。ただ「クリップチューナー」はギターのボリュームをゼロにしないと弦の振動がひろえないこともあり、反応が鈍いこともあります。(使用するクリップチューナーによりますが)ライブステージなどでは、時間が決まっているのでエフェクターボードの動作確認も含め、チューナーペダルで素早くミュートして足元でチューニングするとメンタル的に安心だと思います。個人的に、ここ最近はステージで弾く時は、クリップチューナーとチューナーペダルの率が半々くらいになってきていますが、ケースバイケケースかなと思います。エフェクターボードが重い、またはスペースがない場合はクリップチューナーを、ライブなどでミュートスイッチとしても使用したい場合はチューナーペダルを使用するといった具合に使い分けています。また、エフェクターボードにチューナペダルを入れると他のエフェクターを調整するようにチューニングもできるので、スムーズに音出しができるというメリットはあります。チューニングは何よりも大事なので、一度、チューニングのしやすさを考えてみてはいかがでしょうか。

 

以上、チューナーペダルのおすすめ〜KORG、BOSS、tc electronicについてでした。