エフェクターボードを2in1エフェクターで組んでみる〜ミニマム編〜
こんにちは。
今回は「エフェクターボードを2in1エフェクターで組んでみる〜ミニマム編〜」について書きたいと思います。
【2in1エフェクターとは】
「2in1エフェクター」とは、主に「歪み系エフェクター」に「クリーンブースター」が一緒になったペダルになります。例えば、IBANEZ「TS808DX」やBOGNER「Ecstasy Blue、「XOTIC「BB PLUS」、Z.VEX「Box Of Rock」などなど、キャラクターはそれぞれ違えど、様々なメーカーから「2in1エフェクター」が発売されています。「2in1エフェクター」は1つ持っているとギターソロの時や持ち運びにとても便利なペダルです。今回は、手持ちのCARL MARTIN「HOT DRIVE'N BOOST MK3」で試したいと思います。
CARL MARTIN「HOT DRIVE'N BOOST MK3」は右側の「DRIVE」セクションに「オーバードライブ」、左側の「BOOST」セクションに「クリーンブースター」を搭載されています。
【エフェクターボードミニマム大作戦③】
CARL MARTIN「HOT DRIVE'N BOOST MK3」の「2in1エフェクター」を使って、一番小さいエフェクターボードに組み込んでみたいと思います。
サイズは、横320mm×高さ220mmになります。
今回のエフェクター構成は「歪み系エフェクター」+「クリーンブースター」と「空間系エフェクター」の構成で組んでみたいと思います。
【実際にエフェクターボードを組んで見ました】
例題として、CARL MARTIN「HOT DRIVE'N BOOST MK3」(前段)→ Providence「CHRONO DELAY」(後段)とこの2つで組んでみました。
CARL MARTIN「HOT DRIVE'N BOOST MK3 」は、ギターボリュームの反応するタイプのエフェクターで、さらにクリーンブースターがついています。空間系はProvidence「CHRONO DELAY」を選択しました。このProvidence「CHRONO DELAY 」は、ディレイタイムを2つまでセッティングを保存できるので、ディレイタイムを変えたい時にあらかじめセットしておけばA / Bのスイッチで切り替えることができます。この2つがあれば、「歪み」「クリーンブースター」「ショートディレイ」「ロングディレイ」と最低でも4つの効果を出すことができます。「2in1エフェクター」をエフェクターボードに組み込むことで、エフェクターボードの軽量化や演奏中の操作性の良さにつながると思います。もちろん、もっとシンプルにしたい場合は、マルチエフェクターを選択するという手もありますが、複雑な操作を要求されるマルチエフェクターが苦手な方は、こういった「2in1エフェクター」を取り入れてエフェクターボード全体の機能性を向上させる工夫をするといいでしょう。
デメリットは、「2in1エフェクター」のタイプにもよりますが、専用アダプターが付属していたり、電源コードがエフェクターと一体となっているエフェクターも存在します。
今回、試したCARL MARTIN「HOT DRIVE'N BOOST MK3 」は電源コードが一体型のエフェクター、Providence「CHRONO DELAY」は電源が付属するタイプになります。付属するACアダプターがある場合は、その専用ACアダプターを使うことを推奨します。無理に電圧や電流が合わないパワーサプライを使用するとエフェクト効果が充分に発揮されなかったり、最悪の場合、故障してしまう恐れがあります。
スタジオには電源タップが置いてあることが多いので問題ありませんが、こういった電源アダプターが必要なエフェクターは、万が一を考えて延長コンセントは持っていた方がいいかもしれません。
↑スタジオに置いてあった延長コード。2つまではACアダプターを挿すことができます。(アンプはダイレクトに電源コンセント、もう一つは延長コードがあれば十分かもしれません。スイッチング式の電源から分岐ケーブルを仕様すれば、さらに5、6個は繋げそうです)
【エフェクターを組み込む際は高さに気をつける】
また、今回エフェクターを設置してみて気づいたことがあります。CARL MARTIN「HOT DRIVE'N BOOST MK3 」は、エフェクター自体の高さが低く、エフェクターボードの縁とシールドがぶつかるので配置に気をつけなければいけません。シールドをL字プラグのタイプにしたり、ジャンクションボックスを使うなど工夫が必要です。エフェクターボードの仕様にもよりますが、縁があるタイプのエフェクターボードで一番前段に置くエフェクターはある程度高さがあるエフェクターを配置した方が良いいかもしれません。BOSSエフェクターの高さがあるエフェクターは問題なく設置できます。稀にこういったシールドが挿しにくいエフェクターがあるので、エフェクターボードの構成はよく考えてから購入した方がいいと思います。
Providence「CHRONO DELAY」も高さがないエフェクターですが、ジャックが縦についてるモデルなので問題なくシールドがさせます。INにはL字型のシールドが挿さっていますが、S型(ストレート型)のプラグの方が好ましいと思います。
【今回のまとめ】
今回は「2in1系エフェクター」の構成で組んでみましたが、あくまでもエフェクターの数を減らすという観点での選択はアリだと思います。しかし、エフェクターはそれぞれのキャラクターや使い方が異なるので、1個あれば全然問題ないくらいの「2in1エフェクター」を選ぶことが重要だと感じました。個人的にはマルチエフェクターの操作が苦手であり、マルチエフェクター以外で、できるだけシンプルな方法を今回考えてみた次第です。また、エフェクターボードの大きさを変えずに、歪みやクリーンブースター、ディレイを増やしたい場合には、こういった「2in1系エフェクター」やサウンドをプリセットできるタイプのエフェクターに変えてゆくと効果的かもしれません。エフェクターボードの軽量化については、まだまだ色々な視点からみて試したいと思います。
【エフェクターケースについて】
今回、使用しているエフェクターケースのメーカーとは違いますが、サイズは同じエフェクターケースになります。値段もこのサイズだとお手頃価格です。初めてのエフェクターボードには最適です。
KC エフェクターケース EC-40/BK ブラック (内寸 320 x 220 x 35+20mm)
【パッチケーブルについて】
今回使用しているパッチケーブルになります。15cm(両方ともL字タイプ)の短いパッチケーブルになります。パッチケーブルの中では高いものになりますが、安いパッチケーブルは使用頻度が高いほど、中のケーブルが切れてしまうことがありますので、少し値段が高くとも耐久性が高いものを選んだ方、後々買い換える必要が少なくなります。こちらのベルデンのタイプがエフェクター間をギリギリまで詰めることができます。省スペースを気にされる方にはオススメです。