Box of RockをSLdriveでブーストしてみた〜アンプライク系の組み合わせ〜
こんにちは。
今回は「Box of RockをSLdriveでブーストしてみた〜アンプライク系の組み合わせ〜」を書きたいと思います。
前回のアンプライク系エフェクターの比較で試した「SL Drive」を今回はメインの歪みではなく、試しにブースターとして使って見た時のことを書きたいと思います。
「SLdrive」はアンプライク系「オーバードライブ」ではありますが、調べたところによると「ブースター」と書いてありましたが、ひょっとして「+6dBブースターモード」を意味しているのではと思いつつ、ともあれ「SLdrive」をブースターにして「Box of Rock」と組み合わせたら面白い発見があったのでご紹介したいと思います。
【SLdriveの簡単なご紹介】
Xoticから発売されているアンプライク系のエフェクターとなります。「Marshall 1959」をモデルにクラシックなサウンドを狙ったマーシャルサウンドが特徴です。内臓されたディップスイッチにより多彩なモードセッティングが可能です。
【Box of Rockの簡単なご紹介】
ZVEXから出ているアンプライク系エフェクターです。「Marshall JTM45」をモデルにした歪みで、クリーンブースター「Super hard on(スーパーハードオン)」がついてます。2チャンネル使用となっています。オーバードライブに近いモデルです。
【今回試したセッティング】
前回同様「JC120」での試しになります。
<JC120のセッティングとイコライジング>
PRS CUSTOM 22(エレキギター)→ 「SLdrive」+「Box of Rock」→ JC120(アンプ)
VOLUME=2〜3(環境により調整)
TREBLE=3〜4
MIDDLE=3〜4
BASS=3〜4
DISLTORTION=0
REVERB=2〜3
BRIスイッチはOFF
(※チャンネルリンクはなし)
今回は「Box of Rock」をメインの歪みにして「Box of Rock」を「SLdrive」でブーストする前提でのセッティングになります。
【SLdriveのセッティング】
LEVEL=右にフルMAX
DRIVE=7〜8時ぐらい
TONE=9時ぐらい
ディップスイッチ=デフォルトモード
※LEVELはDRIVEの下の小さいツマミです。
今回の「SLdrive」のセッティングは、DRIVEをほとんど下げます。LEVEL(出力)を右にツマミをいっぱい回しMAXにします。TONEは出た音に対して調整する必要がありますが、程よい音の高さで調整します。ブースターとして使う場合は、TONEを基本的には低めで設定した方が上手くいく傾向があると思います。
【Box of Rockのセッティング】
VOLUME=11時
TONE=13〜14時
DRIVE=12時
BOOST=11時(左スイッチ / Super hard onのクリーンブースター)
基本的には、前回同様のセッティングと同じです。オーバードライブ的な程よく歪むセッティングにしてあります。
通常はアンプライク系エフェクターをブースターとして使うことはあまりないと思いますが、一体「Box of Rock」を「SLdrive」でブーストするとどうなるか。
結論から言いますと、「Marshall JCM 2000」のリードチャンネルのサウンドになりました。
真空管アンプを鳴らしているワケではないので、JC120が真空管アンプなったということではありませんが、サウンドの方向性が「Marshall JCM 2000」のリードチャンネルの雰囲気にかなり近くなります。
「Box of Rock」はマーシャルらしいサウンドですが、5,6弦がボヤけてしまいリフが弾きにくいという難点がありましたが、これを「SLdrive」でブーストすることにより「Box of Rock」のサウンドが引き締まります。「SLdrive」のジャリッとした歪みが上手く「Box of Rock」にミックスされ「Marshall JCM 2000」のアタック感が強いサウンドに変化しました。
アンプライク系エフェクターをアンプライク系でブーストするとどうなるのだろうと思い付きの実験でしたが、意外に面白い結果が出て驚きました。
この組み合わせにより「JC120」でマーシャルサウンドの幅が出しやすくなるのではと思います。
「Box of Rock」でギターのボリュームコントロールで、クリーンサウンド〜オーバードライブまでカヴァーし、さらにフル10から「SLdrive」でブーストすれば、5,6弦のリフやリードソロが弾けます。そしてさらに「Box of Rock」の「Super hard on」でクリーンブースト(左フットスイッチ)すればさらに迫力あるサウンドにブーストができます。
「JC120」で「Marshall JCM 2000」のサウンドで弾きたい時には、ベストな組み合わせなのではと感じました。
「Box of Rock」が太く低音たっぷりのマーシャルサウンドなので、「JC120」で使用してもあまり平面的なサウンドにならない点が大きいと思います。マーシャルのサウンドの特徴はドンシャリではありますが、歪みがやや重く感じることが個人的には多いです。
【今回のまとめ】
「Box of Rock」+「SLdrive」ブースト=「Marshall JCM 2000」のサウンドになります。
今回の思いつきの実験では「Box of Rock」のポテンシャルを引き出した実験でもありました。「SLdrive」の歪みと少し似ていると感じたFulltone「OCD」で「Box of Rock」をブーストして見ましたが「Marshall JCM 2000」のようなサウンドにはなりませんでした。現時点では「SLdrive」と「Box of Rock」との組み合わせが最良かなと思います。この組み合わせはあくまでも「JC120」で「Marshall JCM 2000」のサウンドを弾きたい人にはいいかなと思います。
【余談】
「BOX OF ROCK」をはじめて買った時は全く使い方も魅力も全然わかりませんでした。正直、売ってしまおうと思ったことは何度もあります。それでも本番ライブのエフェクターボードに入って活躍していたり、他のエフェクターとの組み合わせを試行錯誤していくことで「Box of Rock」との付き合い方みたいなのがわかる時が来るように思います。使い方がわからない時は一度、寝かせるといいかもしれません。「Box of Rock」は、クセがあるモデルですが、使いこなせばかなり実戦的な時に使えるエフェクターだなと今回の実験で思い知らされました。
次回は、アンプライク系エフェクターのつながりで、実際の「Marshall JCM 2000」のリードチャンネルの歪みについて書きたいと思います。