エフェクターノート

エフェクターやアンプについての実験ブログです【本サイトはプロモーションが含まれています】

はじめての自作エフェクターでFUZZ(ファズ)を作ってみた

※この記事は2022年6月5日に更新されました。

こんにちは。

今回は「はじめてのエフェクター自作でFUZZ(ファズ)を作ってみた」について書きたいと思います。

歪み系エフェクターを探している時に、楽器店の本屋で見かけた 秋間経夫の「初めてのオリジナル・エフェクター&ミニ・アンプ製作」という本が目に止まりました。

パラパラとめくって見るとエフェクターの回路図や電子パーツが紹介されており、はじめは「こんな素人でもできるのだろうか?」と不安ではありましたが、簡単なエフェクターなら作れるのではと思い購入。

今回は、この本の中から自作ファズ「POWER FUZZ」を作った時の体験をまとめておきたいと思います。

POWER FUZZ

はじめての自作エフェクターでFUZZ(ファズ)を作ってみた

今回、実際に製作したエフェクター「POWER FUZZ」になります。

一個のツマミのみのシンプルなファズペダルです。

ツマミを右に回すほど、歪みと音量(レベル)が上がってゆく仕様になっています。

LEDは、視認性が良いブルーにしましたが、輝度が強すぎたため、ダイモテープで隠してあります。(ONの部分)

大変だったハンダ付け作業

POWER FUZZの基盤表面

はじめてエフェクターを製作する上で、大変だったのが電子パーツのハンダ付けでした。

高熱で小さなパーツをハンダで繋げてゆく作業はかなり大変でした。

POWER FUZZの基盤裏面

ハンダ付けは、繊細で忍耐力がいる作業。

はじめは上手く繋ぐことができず、1回は失敗しました。

2回目はなんとか上手く回路を繋ぐことができたので良かったですが、ハンダ付けと電子パーツを繋げる練習をしてから本作業をした方が成功率は上がると思います。

(絶縁のため両面テープで透明プラパンを貼ってあります)

ハンダゴテにはこだわろう

精密なハンダをする上では、ハンダゴテにはこだわった方がいいです。

ハンダゴテ

はじめはなんとなく使えそうなハンダゴテ(写真/上)を買ってきて作業をしていましたが、先が丸いと上手にハンダを溶かすことができませんでした。

しかも、失敗することが多いです。

ハンダゴテは「先が鉛筆のように鋭いもの」白光 半田ゴテ プレスト キャップ付 No.984-01(写真/下)を選んだ方が良いです。

(写真のハンダゴテの先にハンダが付いてしまっていました)

使いやすいハンダゴテ

また、半田ゴテは、スイッチで温度調整がきくタイプの方が使いやすいです。

ハンダゴテ専用のスタンド

黄色いボタンを押すと熱が一時的に上がります。

寒い冬など気温が低い時やハンダがなかなか溶けにくい時に使うと便利です。

ただし、やけどには注意が必要です。

予め火傷用の薬品クリームを買っておいた方が、万が一の時に慌てなくていいです。

また、ハンダゴテ専用のスタンド(水を含ませるスポンジ付き)はセットであった方がいいです。

ハンダゴテ専用のスタンド

水が含んでいないので写真はカピカピ状態ですが、水を含ませれば、すぐ戻ります。

エフェクターを配線しながら組み立てる

道具の準備ができたら、各パーツをハンダ付けしながら配線をして繋げていきます。

エフェクターを配線する

参考にしたエフェクター自作本、秋間経夫の「初めてのオリジナル・エフェクター&ミニ・アンプ製作」は、かなりパーツや配線図の間違いが多く、間違いを見つけながら製作しました。(後々、ググって検索し、改訂版PDFをダウンロードしました)

当然、間違いの説明書で作ったので、完成しても音は出ませんでしたが、他のエフェクター配線を参考に試行錯誤してなんとか音が出るように奇跡的に修正しました。

結果、音が出るまで約1ヶ月くらいかかってしまいました。

もし、本を読んで作る方は配線に注意が必要です。

はじめは、じっくり時間をかけて製作した方が、近道かもしれません。

自作ファズ POWER FUZZ+改造する(モディファイ)

この「POWER FUZZ」は電池のみの仕様エフェクターでしたが、使い勝手をよくしたかったので、9Vアダプターでも使えるように、穴を開けて「DCジャック」を独自に取り付けました。

自作エフェクターのDCジャック

外からみた「9V仕様のDCジャック」です。

自作エフェクターのDCジャック 内側からみた「DCジャック」です。ここの配線も難しいので細心の注意で取り付けます。

また、音が小さく低音を出したかったので、一部の電解コンデンサー容量を大きいものに変えて、ダイオード(歪みパーツ)の一つをシリコンダイオードに変えました。

これにより、初めの音出しより大分良くなりました。

正確には「POWER FUZZ MOD-1」となります。

このあたりの改造は、9Vアダプターをつける自作エフェクターを製作していれば、応用でできるようになります。

自作ファズ POWER FUZZのサウンド感想

かなり苦労して作った自作エフェクターのファズ。

音が出た時は感動ものでしたが、音が想像してたよりもかなり「ブチブチ」のファズでした。

パーツを良いもので作ったためかギターの原音はキレイに出るところは気に入りましたが、何か弾いいても「ブチブチ…」と音がすぐ切れてしまいます。

言うなれば、サスティーンがゼロ。

ディレイを強めにかけてもすぐ音が切れるため、なかなかの問題児のファズペダルを作ってしまった気がしました。

(TS系ODと組み合わせると音が伸びるかもしれませんね)

はじめての自作エフェクターでFUZZ(ファズ)を作ってみた〜まとめ〜

今回は、はじめて自作エフェクターでファズを作りましたが、意外に作れるものだなと自分でも驚いています。

電子回路など全く知らない素人でも簡単なエフェクターは作ることが可能です。

これから自作エフェクターをはじめて見ようかなと思う方は、回路図やパーツの少ないFUZZ(ファズ)が作りやすいと思います。

電子パーツの基本的な知識は勉強する必要がありますが、少し難しいプラモデルと思えば作れるのではないでしょうか。(※手が不器用な方は難しいかもしれません)

自分の考えで、狙ったサウンドや工夫ができるようになればといいかなと思いますが、それはまた遠い遠い先の話になりそうです。

以上、「はじめてのエフェクター自作でFUZZ(ファズ)を作ってみた」でした。

あとがき・自作エフェクターの注意点

自作エフェクターは失敗がつきものです。

意地になって作業をするとケガをしたり火傷することになりかねないので、落ち着いてじっくり時間をかけて製作した方が良いです。

また、この「POWER FUZZ 」は自作フェクターを改造していますが、パーツ交換はハンダの付け替えになりますので、他のパーツが熱で壊れることもあります。

改造はあくまでも自己責任でお願いします。

www.effectornote.com

bogner burnley レビュー【JC120で試してきました】

※この記事は2022年4月30日に更新されました。

こんにちは。

今回は「Bogner Burnley(ボグナー・バーンリー)」のレビューをしたいと思います。

Bogner Burnley ボグナー・バーンリー

bogner burnley レビュー【JC120で試してきました】

bogner burnley(ボグナー・バーンリー)は、ディストーションペダルになります。

bogner burnleyの印象としては、図太くてキレイな歪みの印象を受けるディストーションです。

今回は、実際にリハーサルスタジオに足を運び、JC120で試してみましたので、レビューをしていきます。

bogner burnleyの基本セッティング

Burnleyの基本セッティング

LEVEL=3ぐらい(9時あたり)

GAIN=10(MAX)

TONE=7ぐらい(14時あたり)

ミニスイッチ=F(FAT)/ T(TIGHT)選択

※画像はTを選択(左)Fは音量が上がります。

エフェクターのツマミは基本的なLEVEL、GAIN、TONEとミニスイッチ(F&T)の構成となります。

LEVELについては、出力がかなり大きめなので、そこまで上げる必要はないと思います。

GAINは、MAX(10)で右側に振り切ることで、歪みがMAXになります。

少し歪み量が多い場合は、ややGAINを下げるとよいと思います。

TONEは、あまり効かないのでかなり上げ気味の位置でいいと思います。

TONEをMAX(9〜10)にすると急激にトーンが上がりますが、その手前で程よい位置を見つけると良いと思います。

その他の特徴としては、LEDがピッキングの強さに反応して色が変わるという仕様になっています。

※中古で購入したので、LEVELとGAINの目印が剥がれていましたが、セロハンテープを貼って、油性マジックで矢印を書いて応急処置してあります。

bogner burnleyをJC120で試してみました

リハーサルスタジオで試した機材の構成は、以下の通りです。

PRS CUSTOM22(エレキギター)→bogner burnley(ディストーション)→JC120(アンプ)

JC120でのセッティングは、以下のようにしました。

JC120

VOLUME=2〜3(環境により調整)

TREBLE=3〜4

MIDDLE=3〜4

BASS=3〜4

DISLTORTION=0

REVERB=2〜3

BRIスイッチはOFF

※チャンネルリンクはなし

bogner burnleyの歪みについて

JC120でburnleyを使った感想としましては、バリバリのディストーショを想像していましたが、意外にも優しいソフトな歪みの印象でした。

歪みの質が柔らかいので、とても弾きやすいです。

サウンド的には、他のペダルと比べてみるとボグナーらしさは表現されていると思います。

言葉ではなかなか言い表せないですが、ボグナー独特の奥深いサウンドを維持しながらも、音の芯を保っている感じがしました。

ボワっとしたディストーションですが、音の芯がしっかり出るので、おもいっきり弾いた方が心地いいと思います。

bogner burnleyとJC120の相性について

JC120との相性はかなり良いと思います。

burnleyを使うと、JC120にある特有のフラットな硬いサウンドが、柔らかく奥行きのあるサウンドに変わります。

JC120っぽくならないところが個人的には良いと思っています。

曲によりますが、ディストーションサウンドでフルに弾く場合などには、ぜひ使いたいですね。

bogner burnleyの気になる点について

burnleyで気になったところは、人によって感じ方は違うと思いますが、トーンが甘く、個人的にはもう少し高域がほしいなと感じました。

スタジオでは、JC120側のイコライジングを再度、調整してみました。

JC120のフラットセッティング

VOLUME=2〜3(環境により調整)

TREBLE=5

MIDDLE=5

BASS=5

DISLTORTION=0

REVERB=2〜3

BRIスイッチはOFF

※チャンネルリンクはなし

JC120をフラットなセッティングにしました。(TREBLE・MIDDLE・BASSのすべて12時へ)

このイコライジングに調整したところ、バッチリの納得いくサウンドになりました。

他のディストーションペダルは、高域が出るモデルが多かったですが、burnleyは高域があまり出ないため、アンプのイコライジング側で全体トーンを調節する必要があるかもしれません。

(試すの忘れましたが、イコライジングそのままで、BRIスイッチONという手もありました)

また、フットスイッチが硬めなので、力強く踏む必要があります。

bogner burnleyのボリュームコントロール追従性について

ディストーションペダルでは、あまり使わないことが多いですが、ボリュームコントロール追従性についても検証してみました。

burnleyをONの状態で、エレキギターのボリュームコントロールを絞るとギリギリ1ぐらいでクリーンサウンドに変化しました。

Burnleyとボリュームコントロール

ギリギリ1ぐらいなので、実際に演奏中にコントロールをすることは、至難の技ですので、難しいかもしれません。

5、6弦あたりを弾くと、やや音が濁る傾向と音の艶感は失われるため、万能とまではいきませんが、クランチでも使えなくはないディストーションペダルといった感じです。

bogner burnleyのまとめ

bogner burnleyのまとめとなります。

今回、JC120で使ってみて、良かった点と悪かった点を以下にまとめました。

<良かった点>

・気持ちのいいディストーションサウンドがでる

・他のエフェクターと組み合わせなくとも、単体で使える

・JC120との相性が良い

<悪かった点>

・トーンの効きが甘いため、アンプのイコライジングで調節する必要がある

・フットスイッチがやや硬いため、強く踏み込む必要がある

・値段が高い

bogner burnleyについては、はじめは値段が高いディストーションペダル(中古でも2万円くらい)のため、抵抗がありましたが、これだけのディストーションサウンドを出せるのであれば、一台持っていてもいいと感じました。

筆者としては、すごく気に入りましたので、今後使っていこうと思います。

以上、ご参考になれば幸いです。

※bogner burnleyは、現在、モデルチェンジされており、bogner burnley V2となっております。

BOSS BF-3 Flanger GATE/ PAN モード

BOSS BF-3 Flanger GATE/ PAN モード

こんにちは。

今回は「 BOSS BF-3 Flanger GATE/ PAN モード」について書きたいと思います。

いつもは歪み系エフェクターについて書くことが多いですが、モジュレーション系エフェクターについても書いてみようと思います。

 

【今回ご紹介するモジュレーション系エフェクター

今回、ご紹介するモジュレーション系エフェクターBOSS「BF-3 」Flangerフランジャー)です。フランジャーとは歪み系エフェクターと違って、音の周波数を変えることができるエフェクターになります。簡単に言えば、「シュワ〜」っと、音に揺らぎを与えることができるエフェクターになります。

 

このフランジャーはまだBOSSの「DS1」を買って間もない頃に買ったものです。初めはフランジャーを使って「ジェットサウンド」を試す目的で購入したものですが、今回は個人的に面白いなと思ったサウンドモードをご紹介しようと思います。

 

BOSS BF-3 Flanger GATE PANモード

 

【BOSS「BF-3 」Flanger(フランジャー)の簡単な機能紹介】

このBOSS「BF-3」はMODEが4種類選べるモデルになります。

「STANDARD」が一番普通のフランジャーモードになります。

「ULTRA」が「STANDARD」よりもさらにうねるモード。

「MOMENTARY」がペダルを踏んでいる間だけフランジャーがかかるモードになります。

「GATE/PAN」は、フランジャーよりも音が途切れるトレモロ風のモードになります。

ステレオアウトでアンプを2台に繋ぐとパンディング(左右交互に音が聞こえる)になります。

 

 

【 BOSS BF-3 GATE/PAN(ゲートパンディング)モード】

今回ご紹介したいモードは「GATE/PAN」というモードになります。

ツマミのセッティングは上の写真の通りになります。かなりツマミの位置にはミリ単位でセッティングをしました。このモードで弾くとパンディングディレイのような「空間系」の響きに変わります。空間系に近いモードだと思います。このモードで弾くと少し癒し系のサウンドになるところが個人的に気に入っています。動画も撮ってアップして見たのでご覧ください。コードとアルペジオをなんとなく弾いいているだけですが、音が遅れて聴こえてきます。(この動画では少し音を歪ませているかもしれません)

 

youtu.be 

普段はディストーションを使うことが多いですが、たまにはこういった方向性が違うサウンドを探求するのも発見があって面白いかなと思います。

モジュレーション系のエフェクターは、個人的には音に「味付け」ぐらいの役割と考えているので、あまり使用することはほとんどありませんが、オリジナル曲などを作った時やアレンジでいつか使えたらいいかなと思っています。 少し歪み(ディストーションなど)に飽きてしまったら、こういったモジュレーション系エフェクター(コーラス、ピッチシフター、フランジャートレモロなど)を加えてサウンドを変化させて違ったサウンドを楽しむのもいいかもしれません。

 

 【BOSS BF-3 Flanger GATE/ PAN モードのまとめ】

モジュレーション系エフェクターは、曲のどこで使えばいいものなのか未だ悩むエフェクターですが、上手く効果的に使いこなせるとサウンドにこだわっている感じがするので、ひとつ抜け出ることができる可能性があるエフェクターだと思います。歪み系エフェクターより使いこなすことが難しいと思いますが、よくわからなくても実際に使ってみてコツをつかむことが大事だと思いました。

 

また機会があれば、フランジャーを使って「ジェットサウンド」を試したいなとも思っています。

Hughes and Kettner(ヒュース&ケトナー) Triamp Mk2を使ってみた〜フットスイッチ編〜

Hughes and Kettner(ヒュース&ケトナー) Triamp Mk2を使ってみた〜フットスイッチ編〜

こんにちは。

今回は「Hughes and Kettner(ヒュース&ケトナー) Triamp Mk2を使ってみた〜フットスイッチ編〜」を書きたいと思います。

 

前回はAMPセクションの違いについて書きましたが、「Hughes and Kettner Triamp Mk2」にもフットスイッチがついて試してみたので書きたいと思います。

 

Hughes and Kettner Triamp Mk2のフットスイッチのご紹介】

 Hughes and Kettner Triamp Mk2のフットスイッチ 

こちらが「 Hughes and Kettner Triamp Mk2」のフットスイッチになります。

「Marshall JCM 2000」のフットスイッチと比べるとかなりゴージャスなフットスイッチです(ビックリマンシールみたいです)

 このフットスイッチはAMPセクションと当然リンクされてますが、LEDの順番がヘッドアンプと逆になっているので、操作するときに注意が必要です。

フットスイッチは、左からAMP1→AMP2→AMP3の順番になります。(ヘッドアンプは左からAMP3→AMP2→AMP1と逆に配置になってます)

 

【各AMPセクションとフットスイッチの関連について】

3つのAMPセクション(AMP1、AMP2、AMP3)と分けて、フットスイッチとの関連を見ていきたいと思います。

Hughes and Kettner Triamp Mk2

一番右側のAMP1セクションから順に区切って見ていきたいと思います。

ヘッドアンプとフットスイッチのLEDが各セクションで違う色ところが特徴です。

〈AMP1/GAIN A(クリーンチャンネル=青色LED

f:Hughes and Kettner Triamp Mk2 Hughes and Kettner Triamp Mk2のフットスイッチ

〈AMP1/GAIN B=青色LED〉 

f:Hughes and Kettner Triamp Mk2

Hughes and Kettner Triamp Mk2のフットスイッチ

〈AMP2/GAIN A=黄色LED〉

Hughes and Kettner Triamp Mk2

Hughes and Kettner Triamp Mk2のフットスイッチ

〈AMP2/GAIN B=黄色LED〉

Hughes and Kettner Triamp Mk2

Hughes and Kettner Triamp Mk2のフットスイッチ

〈AMP3/GAIN A=赤色LED〉 

Hughes and Kettner Triamp Mk2

Hughes and Kettner Triamp Mk2のフットスイッチ

〈AMP3/GAIN B=赤色LED〉

Hughes and Kettner Triamp Mk2

Hughes and Kettner Triamp Mk2のフットスイッチ

 

と、このように各AMPセクションのGAIN AとGAIN BでLEDの点灯する個数が違います。GAIN Aが1つ。GAIN Bが2つ。という仕様になっています。

これにより、同じAMPセクションでもどちらのGAINチャンネルを選択しているかが確認できるようになります。

  

 【Hughes and Kettner Triamp Mk2のフットスイッチまとめ】

今回のまとめとしましては「Hughes and Kettner Triamp Mk2」のアンプ自体の歪みを使って弾く場合は、専用のフットスイッチを使った方が確実に便利だと思います。あらかじめ各AMTセクションごとにセッティングにしておけば、6つの歪みをスイッチャーのように切り替えることができるので、歪みエフェクターを何個も持っていかなくてもよくなります。

 

また、今回は「Hughes and Kettner Triamp Mk2」のセッティングと使い方に時間がかかってしまいましたので、次の機会にイコライジングやサウンドのことを書けたらと思います。

Hughes and Kettner(ヒュース&ケトナー) Triamp Mk2を使ってみた〜セッティング編2〜

Hughes and Kettner(ヒュース&ケトナー) Triamp Mk2を使ってみた〜セッティング編2〜

こんにちは。

今回は「Hughes and Kettner(ヒュース&ケトナー) Triamp Mk2を使ってみた〜セッティング編2〜」を書きたいと思います。

 

【Hughes and Kettner Triamp Mk2の3つの独立したセクションについて】

前回の続きになります。

「Hughes and Kettner Triamp Mk2」は3つの独立したセクション(AMP1、AMP2、AMP3)があります。

Hughes and Kettner Triamp Mk2

次に、3つのセクションに同じイコライジングとGAIN量にセッティングして弾くらべてみましたところ、それぞれに特徴があることがわかりました。

それは、AMP1→AMP2→AMP3の順に切り替えていくと、数字が上がるにつれて全体的な歪みが強くなっていきました。

セクションごとに、歪みの範囲が違うといった感じでしょうか。

〈AMP1〉

Hughes and Kettner Triamp Mk2 AMP1

↑歪み度 / 弱め

※弱めといってもかなり歪みます。

〈AMP2〉

Hughes and Kettner Triamp Mk2 AMP2

↑歪み度 / ふつう

〈AMP3〉

Hughes and Kettner Triamp Mk2 AMP3

 ↑歪み度 / 強め(ハイゲイン)

 

つまり、極端に言えば、激しい歪みがほしい場合は、「AMP3」を選択し、軽くオーバードライブ程度の歪みがほしい場合は「AMP1」を選択するといった使い方になると思います。

この時点では、各セクションでGAINが2つセッティングできるので、「セクションで歪みの強さを3段階選択できる」+「セクション内でGAINを2つセッティングできる」といったことができます。

・AMP1×GAIN2

・AMP2×GAIN2

・AMP3×GAIN2

少し多い気もしますが、使いこなせば「Hughes and Kettner Triamp Mk2」だけで、歪みはカバーできるのではと思いました。

  

【AMP1セクションのGAIN Aだけクリーンチャンネル】

そして、セクションで1つだけ他のセクションと違う点があります。

それはセクション「AMP1」のシールドを差すINPUTのとなりにある「GAIN A」だけが、「Marshall JCM 2000」で言えばクリーンチャンネルになります。

Hughes and Kettner Triamp Mk2のクリーンチャンネル

↑AMP1のGAIN Aのみクリーンチャンネル。GAIN Bは歪むチャンネルです。

 

調節していて不思議に思ったのは、この「AMP1のGAIN A」は左側にある「MASTER」セクションのVOLUMEとリンクしていることです。

Hughes and Kettner Triamp Mk2のVOLUMEとPRESENCE

↑MASTERのVOLUMEがアンプ全体の音量調節。PRESENCEはアンプ全体の超高域の調節。

 

つまり「MASTERのVOLUME(音量)+AMP1のGAIN A(歪み)」=クリーンチャンネルになります。

「MASTERセクションのVOLUME」は、独立された各セクションの「MASTER」とは違うので、各AMPセクションの音量は、このMASTERセクションの「VOLUME」「各MASTER」を使って音量を決める必要があります。

 

結果的には、

・AMP1セクション/GAIN A(クリーンチャンネル)

・AMP1セクション/GAIN B(リードチャンネル/弱)

AMP2セクション/GAIN A、GAIN B(リードチャンネル/中)

・AMP3セクション/GAIN A、GAIN B(リードチャンネル/強)

といった構成になると思います。

 

【 アンプで歪ませたい場合で空間系ディレイはセンドリターンへ】

空間系のアナログディレイをINPUTからつなぎ、各セクションごとに試しましたが、「AMP1のGAIN A」のクリーンチャンネルだけが、ディレイ側でセッティングしたディレイタイムでかかり、他のセクション(AMP1のGAIN B、AMP2、AMP3)に切り替えるとセッティングしたディレイタイムの2倍になってしまいました。

「AMP1のGAIN A」以外、つまりアンプで歪ませる場合はディレイ(空間系)はセンドリターンでつなぐ必要があります。

「Hughes and Kettner Triamp Mk2」で、「歪みエフェクター」で歪みを出したい場合は「AMP1のGAIN A」で使用した方がエフェクターの特性が出やすいと思います。また、この場合はセンドリターンにしなくても、セッティングした通りのディレイタイムでディレイがかかります。

この点は「Marshall JCM 2000」と同じような仕様となります。空間系はリードチャンネルではセンドリターン必須。クリーンチャンネルでは、INPUTからでも空間系は問題ないです。

「Hughes and Kettner Triamp Mk2」でも、「アンプの歪み」or「エフェクターでの歪み」どちらかを決めておいた方がセッティングを後で変えなくて良いと思います。シールドが増えるのとセッティングがやや手間ではありますが、ディレイ(空間系)は使用するチャンネル関係なく初めから「センドリターン」で繋いでおいた方が「アンプの歪み」にしたい時に楽かもしれません。

 

【Hughes and Kettner Triamp Mk2セッティング編2のまとめ】

今回のまとめとしまして、

・3つのセクションで全体の歪みの度合いが異なる

・「AMT1のGAIN A」はクリーンチャンネルで、MASTERセクションのVOLUMEとリンクしている

アンプの歪みで空間系ディレイを使用するならばセンドリターンへつなぐ

と、以上の点がわかりました。

「Marshall JCM 2000」と比べると、リードチャンネルが3つあるというアンプといった考え方をすると、操作しやすくなるのではと思います。

 

次回は「Hughes and Kettner Triamp Mk2」のフットスイッチについて書きたいと思います。

Hughes and Kettner(ヒュース&ケトナー) Triamp Mk2〜セッティング編〜

Hughes and Kettner(ヒュース&ケトナー) Triamp Mk2〜セッティング編〜

こんにちは。

今回は「Hughes and Kettner(ヒュース&ケトナー) Triamp Mk2〜セッティング編〜」を書きたいと思います。

Hughes and Kettner Triamp Mk2 

自分はよく「Marshall JCM 2000」をスタジオでは使っていますが、同じハイゲインアンプのHughes and Kettner(ヒュース&ケトナー)」を、気になっていたので実際にスタジオに行って弾いてきました。

このHughes and Kettner(通称ヒューケト)」は、ヘッドアンプが青いLEDが発光するので、かなりハイゲインアンプの中ではインパクトが強いアンプだと思います。同じ真空管アンプの「Marshall JCM 2000」と「Hughes and Kettner(ヒュース&ケトナー)」ではサウンドの比較や、セッティング(使い方)も書いてみたいと思います。

 

【Hughes and Kettner(ヒュース&ケトナー)Triamp Mk2をセッティングしてみる】

それでは、Hughes and Kettner Triamp Mk2」のセッティングをしたいと思います。

実は初めて使うアンプなので、使い方はあまりよくわかっていませんが「Marshall JCM 2000」と「JCM900」で培われた経験を元に、手探りですがセッテイングをしていきたいと思います。

まず、真空管アンプなので必ず、電源をONにして真空管を温める必要がありまが、スタジオからの説明書がアンプに貼ってあったので参考にしたいと思います。

Hughes and Kettner Triamp Mk2

 まず、コンセントとヘッドアンプとキャビネットが接続されてるかを確認して、POWERをONにします。

Hughes and Kettner Triamp Mk2

↑大きな赤いLEDの下のスイッチが電源スイッチです。こちらをまず上にあげます。

Hughes and Kettner Triamp Mk2

↑上に上げました(POWER ON)

Hughes and Kettner Triamp Mk2

 ↑すると、ヘッドアンプの青色LEDが付きます。この時点で音は出ません。

Hughes and Kettner Triamp Mk2 

↑POWERスイッチとなりのSTANDBYスイッチを上げると音が出るようになります。(このスイッチはイコライジングした後に入れた方がいいかもしれません)

 

【Hughes and Kettner Triamp Mk2は3つに区切るとわかりやすい】

続いて、アンプのイコライジングをしていきたいと思いますが、この「Hughes and Kettner Triamp Mk2」はどうもイコライジングが3つセッティングできるようです。(3つのセクションに分けられている)

Hughes and Kettner Triamp Mk2

↑これだけコントロールのツマミがあると何を触ったらいいのか一見わからなくなりますが、ヘッドアンプを3つのセクションで区切ってみると扱いやすくなると思います。

 

まず、ヘッドアンプの右のINPUT側から区切っていきたいと思います。

〈AMP1〉

Hughes and Kettner Triamp Mk2

↑一番右側のセクション。INPUTにギターからのシールドを差す側です。

 

〈AMP2〉 

Hughes and Kettner Triamp Mk2

 ↑真ん中のセクションです。

 

〈AMP3〉

Hughes and Kettner Triamp Mk2

↑一番左のPOWERとSTANDBYスイッチがある側のセクションです。

 

【1つのセクション構成を見てみる】

基本3つとも同じ構成になっているので、1つのセクションでイコライザー部分を見てみたいと思います。

Hughes and Kettner Triamp Mk2

 左から、

MASTER=そのセクションの音量調整

TRLBLE=高域調整

MID=中域調整

BASS=低域調整

GAIN B=歪み調整

GAIN A=歪み調整

の順になっています。

GAIN AとGAIN Bはツマミの下にあるボタンで切り替えれるようになってます。

写真の「AMP3」では、赤いLEDがついている方が選択されているので「GAIN A」になっています。

試しにそれぞれGAINを調整してみたところ、そのセクションではAとBには差が感じられませんでした。

つまり、2つの違うGAINをあらかじめセッティングしておいて、切り替えて使用するという感じになると思います。

Hughes and Kettner Triamp Mk2

例えば、クランチとオーバードライブと歪みをセッティングしておいて、使い分けることができる仕様となっています。(写真ではGAIN AのLEDが光っているので、GAIN Aが選択されている)

1つのセクションに対して「GAIN」コントロールが2つ付いているのが「Hughes and Kettner Triamp Mk2」の特徴です。

 

【Hughes and Kettner(ヒュース&ケトナー) Triamp Mk2〜セッティング編〜まとめ】

「Hughes and Kettner Triamp Mk2」は各セクションは独立しているので、3つのイコライジングと2つ歪みをセッティングして、サウンドを使い分けることができるアンプです。

 

次回は、もう少し詳しくHughes and Kettner Triamp Mk2の各セクションの違いやサウンドについて書きたいと思います。

 

Ibanez TS9(Tube Screamer)のサスティーン実験

Ibanez TS9(Tube Screamer)のサスティーン実験

こんにちは。

今回は「Ibanez TS9(Tube Screamer)のサスティーン実験」について書きたいと思います。

 

最近、Ibanez「TS9」を購入して色々試していたところ、あるギター仲間が「TS9」は「サスティーンが伸びる」ということを言っていたので、Ibanez「TS9」は一度、ご紹介しましたが、気になったのでスタジオでサスティーンの実験をしてきました。

Ibanez TS9

 

Ibanez TS9について簡単にご紹介】

Ibanez「TS9(Tube Screamer)」TS系オーバードライブで、中域(ミドル)が上がるのが特徴です。あまり歪みまないペダルですが、DRIVEをMAXにすれば、それなりに歪ませることもできます。BOSS「SD1」と比べると素直なオーバードライブと言った印象です。 

【今回の試したセッティング】

PRS CUSTOM 22(ギター)→IbanezTS9(Tube Screamer)」→Marshall JCM 2000(アンプ)リードチャンネル

 Marshall JCM 2000 リードチャンネル

今回は「Marshall JCM 2000」を使って試してみました。

チャンネルはリードチャンネル(ULTRA GAIN / CHANNEL B)で、アンプで歪ませたところに、Ibanez「TS9」を使ってブーストするというセッティングにしてみました。

Marshall JCM 2000 リードチャンネル

<ULTRA GAIN / CHANNEL B>

VOLUME=3ぐらい(環境に応じて調整)

GAIN=5〜6ぐらい

LEAD1を選択(ボタンは押さない)

 

Marshall JCM 2000 リードチャンネル

<EQUALISATION>

PRESENCE=0

TREBLE=3

MIDDLE=3

BASS=3

REVERB=リバーブはお好みで調整

※DEEPとTONE SHIFTはOFF 

 

Ibanez TS9のセッティング】

Ibanez TS9のセッティング

DRIVE=9時ぐらい(3ぐらい)

LEVEL=4時ぐらい(8ぐらい)

TONE=11時ぐらい(4ぐらい)  

今回のIbanez「TS9」のセッティングは、ブースターとしてのセッティングなので、DRIVEを控えめに、LEVELをかなり上げてあるセッティングです。LEVELの調整がポイントになってきますが、ハウリングには注意が必要です。DRIVEの加減でノイズが多くなりますので、音を聞きながら細かく調整した方がいいと思います。程よくかけるのがポイントになります。

(※LEVELを上げすぎるとサスティーンが強すぎて、逆に弾きにくくなることもあります)

 

Ibanez TS9のサスティーンを試してみました】

それでは、実際にIbanez「TS9」を使ってサスティーンを試してみました。

ギターで音が出にくい(途切れやすい)1弦の13フレット(Fの音)で弾いて試してました。(隣の14フレットF♯はもっと出にくいです)

Ibanez TS9のサスティーン

まず、「Marshall JCM 2000」のアンプだけで1弦の13フレットを普通ぐらいの強さで弾いてみると、「ファーーー⤵︎、、、」

5〜6秒ぐらいで音が減退して音が途切れてしました。

 

そして、次にIbanez「TS9」をONにして、同じように弾くと、

「ファーーーーーーーーーーー→」

10〜15秒以上音が伸びました。

 

サウンドはほとんど変わりませんが、明らかにIbanez「TS9」をONにした方がサスティーンが伸びました。

 

よく「Marshall JCM 2000」の歪みで弾いていると、サスティーンがなく音が途切れることがあります。ピッキングの強さや指のパワー+ビブラートでなんとかギリギリ音を伸ばしていましたが、このIbanez「TS9」をブースターとして使い、サスティーンを加えると音が伸びやすくなるとわかりました。マーシャルアンプで、よくプロの方のエフェクターボードにIbanez「TS9」などの「TS系オーバードライブ」を使っている理由がわかったような気がします。

 

【ついでにSD1とTS9のサスティーンを比較してみました】

BOSS SD1とIbanez TS9

次に、BOSS「SD1」でのサスティーンも試してみました。

セッティングはIbanez「TS9」と同じセッティングにし、同じように、1弦の13フレットを弾いてみました。

「ファーーーーー⤵︎」

10秒ぐらいで音が減退していきました。

「SD1」もサスティーンが伸びます。 ただ、10秒あたり過ぎると音は伸びているものの、音が細くなっていく傾向がありました。

 

同じようにもう一度、Ibanez「TS9」で弾いてみると、

「ファーーーーーーーーーーー→」

同じように10〜15秒以上音が伸びました。サスティーンでの「SD1」との違いは、音が伸びきった後でも、音が細くならずそのまま伸びるという点が「TS9」の特徴だと感じました。

(あまり高音を伸ばして聞いていると頭がクラッっとしてくるので、ご注意ください)

 

Ibanez TS9(Tube Screamer)のサスティーン実験のまとめ】

今回はサスティーンという音の伸びについての実験をしてみました。自分の感覚になりますが、「Marshall JCM 2000」のリードチャンネルを使っていると、音が伸びない(途切れる)ことが気になっていたので、今回は悩みが一つ解決できる機会となりました。まだ、個人的にはIbanezIbanez TS9(Tube Screamer)」をブースターとして使いこなしているワケではないので、今後、「Marshall JCM 2000」のリードチャンネル+Ibanez「TS9」or「TS系OD」でブースターという組み合わせを試していきたいと思います。

サスティーンを伸ばしたい場合には、Ibanez「TS9」オススメのオーバードライブです。

 

以上、Ibanez TS9(Tube Screamer)のサスティーン実験についてでした。

 

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